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2018/02/05

金融を取り巻く構図が変わる?!フィンテックはなにをもたらすのか

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数年前から日本でもよく聞かれるようになってきた「フィンテック」。言葉の意味を正確に答えられるという方は少ないかもしれませんが、フィンテックはすでに私たちの生活に入り込んでおり、意識しないうちに日常的にフィンテックを利用しているケースもあります。

今回は、フィンテックの基本や事例について解説するとともに、今後の動向についても考えていきましょう。

そもそもフィンテックとは?

フィンテック(FinTech)とは、金融(Financial)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融をより身近なものにしようという考えのもと、ITを金融分野に活かすことを意味しています。和製英語ではないため、海外でも英単語として通じます。

具体的には、インターネットやクラウド、スマートフォン、ビッグデータ、人工知能などを利用した新しい金融サービスのことで、これまでは国や金融機関しか提供できなかった金融サービスが、ITベンチャー企業などが参入することで、より低コストでスピーディに提供されるようになりました。フィンテックに参入している金融ITベンチャー企業は「フィンテック企業」とよばれます。

携帯電話で支払いができる「おサイフケータイ」や、ネット経由で銀行振り込みなどができる「ネットバンキング」などをはじめ、クラウド上の会計ソフトや「仮想通貨」による取引など、フィンテックは急速に私たちの生活に取り入れられ始めています。

フィンテック誕生のきっかけは、2008年のリーマンショックと言われています。リーマンショックを機に欧米における金融機関への不信感が高まり、IT産業に流出した有能な人材が、ITと金融を融合させようとベンチャー企業を立ち上げて始めたサービスがフィンテックの先駆けになったと考えられています。

日本においては、政府が2016年3月、利用者保護やテロ資金への流用防止などを目的として、銀行法や資金決済法の改正案を閣議決定しました。また、数値目標として「2027年にキャッシュレス決済比率を現在の2倍の40%に引き上げる」といった具体的な目標も積極的に打ち出されています。

フィンテックを実現するために使われている技術が「ブロックチェーン」とよばれる新技術です。これは、暗号化された取引データを不特定多数のサーバが分散して記録・管理する仕組みになっており、改ざんや不正を見破りやすいというメリットがあります。

日本国内におけるフィンテックの事例

個人間送金サービス

日本においては2010年4月に資金決済法が施行されてから、銀行以外の企業も送金業務ができるようになりました。「資金移動業者」や「収納代行業者」「前払式支払手段発行業者」など、企業が登録している業者の種類によってサービス形態はさまざまですが、食事やレジャーの割り勘や個人が開催する勉強会の授業料、寄付など比較的少額なシーンにおいて用途が広がりつつあるようです。

個人間送金のサービスは、「paymo」や「Kyash」「LINE Pay」「Yahoo!ウォレット」などがあり、すでに米国等で利用できるFacebookやGmailの送金サ ービスを、将来的には日本でも利用できるようになるかもしれません。(日本国内の一部の銀行のアプリには、「Facebookで送金」 というサービスがあります。)

クラウド会計ソフト

会社を運営するうえで欠かせない決算書作成、領収書管理、確定申告といった複雑なバックオフィスに対応しています。日々の帳簿付けから確定申告書作成にいたるまで、複雑な勘定科目の自動判別機能をはじめ、さまざまな機能が自動化され、作業効率向上に一役買っています。クラウド型のため、オフィスの外からでも会計情報にアクセスできるようになったほか、常に最新の法律に対応しており、法改正のたびに入れ替える費用や手間がかからなくなったのは大きなメリットです。

「弥生」や「マネーフォワード」「freee」などが有名です。

インシュアテック(InsurTech(Insurance×Technology):保険分野における FinTech)

インシュアテックとは、保険(Insurance)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせた造語で、経済産業省が2017年5月に公開した「FinTech ビジョン」では、「保険分野における FinTech」と定義されています。

インシュアテックは、大きく分けて「テクノロジーに裏付けられた新たな保険商品の提供」と「保険に関する新たな価値・経験の提供」の二つの形態があると言われています。

前者では、自動車に設置した端末からドライバーの運転リスクを分析して保険料算定に反映したり、ウェラブル端末から医療保険被保険者の健康増進活動を計算してキャッシュバックを行ったりするサービスなどが挙げられます。また、特定のペットにだけニーズのある保険などは、SNSを通じて加入希望者を募り保険として成り立たせるという手法もあります。 

後者では、販売代理店や仲介業者が、保険サービスの比較表や保険証管理などのアプリやサイトを立ち上げ、ユーザーにとって便利で分かりやすいサービスを提供してより的確な保険への加入を促して契約につなげるといった方策や、AIを活用したサービスデスクやスマートフォンからのオンライン手続きなどの新しい業務のあり方が示されています。



フィンテック企業が現れたことで、従来の金融機関との競争が激化し、金融業界の構図が変化する部分ももちろんあるでしょうが、よりユーザーの求めるサービス提供の実現に向けて、必要に応じて積極的に提携することで共存共栄の道が開けてくると考えられます。

※記載されている社名・製品名・サービス名は、各社の商標または登録商標です。



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