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2019/02/20

流通小売業界はIT活用で強くなる!課題解決にITを取り入れた画期的な取り組みとは

流通小売業界はIT活用で強くなる!課題解決にITを取り入れた画期的な取り組みとは

日本の流通小売業界は、戦前に伸びた百貨店業態から、戦後はスーパーマーケットや総合スーパー業態が台頭し、現在は家電量販店やドラッグストア、コンビニエンスストアといった業態が伸びています。

〈参考〉「商業動態統計調査」経済産業省
〈参考〉「日本型流通」の近現代史

流通小売業界の勢力図は今後も移り変わっていくと思われますが、どの業態においても、生き残りのためには、AIやIoTに代表されるようなITを積極的に取り入れていく必要があると考えられます。

今回は、スーパーマーケット業態が抱える課題をIT活用によって解消する方法について、事例とともに紹介していきます。

流通小売業(主に食品スーパーなど)における課題

流通小売業が抱える課題にはさまざまなものがありますが、大きく「外的要因」と「内的要因」に分けることができます。たとえば総人口の減少による市場の縮小といった外的要因へは、一企業の取り組みでは解消が困難であるためここでは割愛し、内的要因にフォーカスします。

現在、流通小売業が抱える内的要因としての課題には次のようなものが挙げられます。

人手不足による顧客満足度の低下

業界を問わず、昨今は売り手市場で人材獲得が困難になっています。流通小売業では人手不足が接客対応の質に直結することから、消費者の満足度低下を招いてしまいます。リアル店舗において対面の顧客サービスを求める消費者は多く、接客は消費者ニーズを知る手段でもあるため、人手不足は致命傷となります。

在庫不足による機会損失

流通小売業であればどこでも「在庫過多」にならないような在庫管理を心がけているでしょう。ただし、在庫が不足してしまえば、販売機会のロスにつながってしまいます。過多にも不足にも傾かない適性な在庫管理が課題となっています。

レジ待ちの行列による顧客満足度の低下

スーパーマーケットなど多くの業態で見られるのがレジでの精算のために消費者が長蛇の列を作って待つ光景です。顧客体験の価値向上が叫ばれる現代においてクレーム要因のひとつとなっています。

万引きによる損失

実店舗を運営するうえで頭を悩ませるのが「万引き」の問題です。警察庁の調査によれば、近年では高齢者の占める割合が増加し、平成29年度では40%近くにものぼります。

〈参考〉「平成30年警察白書 統計資料」警察庁

少子高齢化が進む日本では、今後も高齢者の万引きが後を絶たないことが予想されます。

データを活用できる人材の不足

一人の顧客がリアル店舗とECサイトの両方に接点を持つオムニチャネル時代において、流通小売業に属す企業に日々流入してくるデータは種類も量も膨大なものになっています。ただ、さまざまなデジタル機器により大量データの収集は可能でも、それを分析できる人材を確保できているところは少ないというのが現状です。

〈参考記事〉
 データサイエンティストが足りない? ~企業に求められるデータサイエンティストとは~

課題解決のためのIT活用方法

上記のような課題をIT活用により解決するためには、どのようなポイントを押さえておけばよいのでしょうか。効果的なIT導入に必要な3つの検討ポイントをご紹介します。

①ITで何を解決したいのかを明確にする

自社が抱える課題を精査し、ボトルネックになっている部分など優先度の高いものを解決すべき課題として掲げることです。

当たり前のことともいえますが、これを明確にせずにIT導入を進めてしまうと、IT導入が手段ではなく目的と化してしまう恐れがあります。

②ITで解決できることを理解する

導入を検討しているツールやシステムができること、逆にできないことを検討段階で具体的に把握しておく必要があります。

この段階では、自社の課題については考えず、単にそのITがどのような目的で作られ提供されているのかを理解することに努めます。導入事例なども参考になるでしょう。

③目的に合わせたITの活用で課題を解決する

①②がマッチするかどうかを検討し、自社の課題を解決できるITサービスおよびITサービス事業者を選定します。導入後は計画通りに課題が解決されているのかを検証・評価し次のアクションを決めていきます。

IT活用による課題解決事例

先ほど取り上げたような流通小売業が抱える課題を、実際にITの導入により解決した事例をご紹介します。

AI店員により人手不足を解消

生花店「モンソーフルール」では、AI対話エンジンを搭載したAI店員を導入しました。AI店員は、カメラ付きのデジタルサイネージと女性の店員風マネキンというUI(User Interface)で、人間の店員の代わりに、花の提案や花言葉の意味の説明などの接客を行います。英語、日本語に対応可能で、中国語、韓国語への対応も準備を進めているといいます。

〈参考〉ハナラボノート

RFIDで棚卸作業時間が10分の1に!適正な在庫管理で販売機会ロスを解消(ビームス)

アパレル製造・販売などを手がける「ビームス」は、店舗内の全商品(約6,000点)に電子タグを装着し、POSシステムとRFIDリーダー・ライターを連携させることで精算・商品管理作業の効率化を実現しました。導入前に40時間かかっていた棚卸作業を4時間へ圧縮したほか、出荷・検品、登録・売上登録までのすべての工程を電子タグを利用して管理したことで在庫切れによる販売機会のロス解消を実現しました。

〈参考〉サービス産業の高付加価値化のためのIT活用の促進について

AIによる商品需要予測で値下げロスを最大30%削減(クイーンズ伊勢丹)

株式会社エムアイフードスタイルが展開する高級志向のスーパーマーケットチェーン「クイーンズ伊勢丹」では、経済産業省が実施する小売業の生産性向上に関する調査の一環で、2店舗においてAIを活用した需要予測システムを導入しました。これは、過去の商品販売実績や廃棄数、気象予報、キャンペーン情報といったデータをもとにAIが需要を予測したうえで値下げのプランニングを行うというものです。

これまでは、同様の予測を行うためにBA(ビジネスアナリティクス)ツールの予測シミュレーション機能を用いる小売店が多く、予測に数日間を要していました。AIの活用により1秒足らずで需要予測ができるようになったうえ、値下げロスを最大30%削減できたといいます。データの分析を行える人材不足にも対応できるソリューションとなっています。

〈参考〉スーパーマーケットのAI活用、クイーンズ伊勢丹などで実証実験

まとめ

画期的な取り組みの事例をご紹介してきましたが、ITを導入する前段階としてまずは実店舗やECサイトでの販売状況・在庫状況といった情報を、統括的かつリアルタイムに把握する必要があるでしょう。

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