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導入のしやすさが大きなメリットの1つとなっているAWS(Amazon Web Services)ですが、利用開始当初からクオリティの高いパフォーマンスを実現するために、事前にさまざまな検証が必要となるほか、システムの運用・監視を自社で行うためには、人材確保や体制作りなどを確実に行う必要があるなどハードルが高いのも事実です。
そこで、今回はAWS上に構築したシステムを24時間365日、運用・監視するサービスを提供するITソリューション本部の監視サービス担当の田中翔に、A社様の導入事例を交えてサービスの強みについて話をききました。
Q.AWS上でサービスを運営するにあたり、特に重要なポイントはなんでしょうか?
田中:AWSでサービスを運営すると言っても、今までのオンプレミス環境と異なるのはインフラがパブリックになるということだけです。サービスが正常に提供できていることの監視やパフォーマンスの管理、将来予測、実際に障害が発生してからの切り分けと一次対処などはこれまでと変わらずに必要です。
アイネスはオンプレミス環境からクラウド環境まで長年にわたって運用サービスを提供してきたことで、多くのトライ&エラーから得たノウハウをフィードバックして、「運用標準」や「設計標準」といった標準化ルールを体系化・整備しています。
これらのルールをベースに運用監視を組み立てることで、サービスのスタート時点から過去の事例と経験を活かした安定運用を実現することができます。
もちろん、環境が変われば前提が変わるものもあります。標準化ルールは常にアップデートしていますので、「AWSならでは」の注意点なども盛り込まれています。
Q.トライ&エラーで培われたというノウハウにはどのようなものがあるのでしょうか?
田中:バックアップの管理やセキュリティ対策、ログ管理、システム監視といったいわゆるシステムの非機能要件に関するものから、手作業をする時の定石、メンテナンスや監査の対応など10種類・100項目を超える内容が整備されています。
実際にトラブルから学んだことも多く含まれており、たとえば
・バッチ処理は基本的に自動化されているか
・不具合時は手動実行できるようになっているか
・手作業はいつかミスが生じるものなので記録を取ってリカバリーできるようになっているか
などをチェックするようになっています。
その他にもサービス開始後のメンテナンス方法が決められているか、ユーザーへのアナウンス手段が整備されているかといった項目もあります。
経験のある方にはどれも基本的なことに感じられると思いますが、新たにサービス運用を考えようとすると意外に網羅して確認するのが難しいものではないでしょうか。
Q.実際にサービスを受けられているA社様の運用状況はいかがでしょうか?
田中:私の担当するA社様ではAWSを使ってBtoB向けの新規サービスの提供を開始されましたが、前述の標準ルールを活用して「運用リスク分析」「運用設計・手順作成」「システムテスト」「プレ運用テスト」と4つの段階を踏んで導入支援をさせていただき、サービス開始当初から大きなトラブルもなく運用しています。
アイネスは標準化ルールがあることももちろんですが、A社様のようにリスク分析・設計といった上流段階から支援をすることができ、これまでBtoB向けシステムの運用経験が少なく不安を感じられていたA社様にもアイネスの運用品質を確実にお届けできたと考えています。
【運用イメージ】
B2B向け業務システムをAWS上に構築し、アイネスの統合監視サービスをご提供させて頂いた事例です。
運用保守アクセスはアイネスマネージドセンター限定のため、運用環境セキュリティを確保。また、運用設計はアイネス運用標準化ガイドラインの運用項目や設計内容をベースにし、AWSの特性を考慮した上で設計しました。
Q. 最後に、改めてアイネスの「AWS監視サービス」の特長について紹介してください。
田中:運用経験や事例からノウハウを蓄積した標準化ルールを整備していることと、何よりそれを活用してお客様へ導入支援を行えるエンジニアがいることがアイネスの強みだと考えています。また、アイネスの標準化ルールを熟知した運用監視チームが24時間365日体制でサポートする環境を整備しているため、設計・準備した内容を最高のパフォーマンスでスムーズに実行へ移すことができます。
【関連サービス】
・アイネスのクラウドインテグレーションサービスとは?
・アイネスのクラウドコンピューティングサービスとは?