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クラウドサービスの使用時は、不正アクセスをはじめとしたサイバー攻撃から身を守るためのセキュリティ対策が不可欠です。さまざまなインシデントに遭遇するリスクを下げるためには、適切な対策を実施し、安全な利用環境を整える必要があります。
本記事では、クラウドサービス利用時に発生し得るセキュリティインシデントの具体例や、初心者でも取り入れやすい7つの基本対策を徹底解説します。クラウドサービスのセキュリティ対策について興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
5.まとめ
オンラインで業務を実行できるクラウドコンピューティングは、現代の情報システムの基盤として幅広い業界で採用されています。中でもAmazon Web Services(AWS)は、世界中の多くの企業に採用されており、高い評価を受けているサービスです。
AWSが提供する豊富なサービスは、企業にスケーラビリティと柔軟性を提供し、ビジネスの成長をサポートしています。しかし、クラウドサービスの普及に伴い、情報セキュリティのリスクも新たな形で現れています。
アイネスでは、クラウドの導入から運用まで統合してサポートするマネージドサービス 「Makaset For AWS Cloud」 をご提供しています。お客様のステージに合わせたAWSビジネスの利活用をサポートいたします。
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セキュリティインシデントとは、マルウェアの感染や第三者による不正アクセス、機密情報の漏えいなど、セキュリティ上の脅威をもたらす一連の事象を指します。
特に、AWSのようなクラウドコンピューティングにおいては、セキュリティ設定の不備から生じるインシデントが少なくありません。そのため、AWSを利用する際は適切なセキュリティ対策を行い、より安全に利用できる環境を整えることが大切です。
適切なセキュリティ構成を心がけることで、セキュリティインシデントのリスクを大幅に低減し、安全性の高い運用を実現できます。
セキュリティインシデントには、パスワード管理やセキュリティ設定のミス、アプリ構築時のミスや保守漏れなど、さまざまな原因があります。ここでは、主な4つのセキュリティインシデント事例を紹介します。
セキュリティインシデントの多くは、基本的なセキュリティ対策がおろそかになっていることから生じます。中でも、パスワード管理のミスは特に多く見られる事例です。
第三者が推測しやすい簡単なパスワードを設定していたり、定期的な変更を怠ったりした結果、攻撃者によってアカウントに不正アクセスされ、重要な情報を抜き取られることがあります。
また、複数サービス間におけるパスワードの再利用も、大きなリスクを伴います。ある一箇所で漏えいしたパスワードが他のサービスでも使用されていた場合、複数のアカウントが危険にさらされる可能性があります。
【参考記事】
使ってはいけないパスワードと安全なパスワードの作り方
セキュリティ設定のミスも、インシデントの原因としてよく見受けられます。特にクラウドサービスでは、アクセス権限の設定ミスによって、不正アクセスやデータの流出を招くことが少なくありません。
例えば、オンラインストレージサービスのアクセス権限を公開設定にしてしまい、社外秘の機密情報がインターネット上で誰でも閲覧できる状態になってしまうケースなどが想定されます。
このようなミスを避けるためには、「必要な人に必要な権限のみを付与する」ことを意識して、慎重に設定作業を行うことが大切です。
アプリケーションの開発段階でセキュリティに欠陥があると、深刻なセキュリティインシデントにつながるおそれがあります。
例えば、入力データの検証不足により、外部から不正なデータを送信することでデータベースに不正アクセスする「SQLインジェクション」や「クロスサイトスクリプティング(XSS)」などの脆弱性が発生するケースが考えられます。
アプリケーションの脆弱性を突かれると、データベースから機密情報を盗み取られたり、意図せず悪意あるスクリプトを実行させられたりする可能性があります。安全なアプリケーションを構築するためには、開発段階からセキュリティ対策を意識することが重要です。
ソフトウェアやシステムの定期的な保守も、セキュリティインシデント防止のために欠かせません。
古いソフトウェアは、時間が経つにつれて新たな脆弱性が発見され、サイバー攻撃のターゲットに指定されやすくなります。保守漏れにより放置されているシステムやサービスがあると、セキュリティインシデントが起こるリスクは高まります。
効果的な保守管理を行うためには、自社で管理しているシステムやサービスを正確に把握するとともに、ベンダーからのセキュリティ情報を迅速にキャッチアップして、速やかに対応できる体制を構築することが重要です。
AWS利用時のセキュリティを高めるためには、基本対策を徹底することが大切です。ここでは、初めてAWSを利用する方でも取り入れやすい7つの対策を紹介します。
ユーザー認証の強化と多要素認証の導入は、セキュリティ強化のために有効です。IDとパスワードといった知識情報だけでなく、所持情報や生体認証など、少なくとも2つ以上の認証要素を組み合わせることで、より安全にシステムを利用できます。
特に、機密性の高い情報を扱うシステムや、外部からのアクセスが可能なシステムには、多要素認証の導入が不可欠です。
システムへのアクセス権限は、必要最低限の範囲に限定する「最小権限の原則」に基づいて管理する必要があります。特定のユーザーやグループに対して、与えられた役割や職務に必要なアクセス権のみを付与し、不要なアクセス権は削除または制限することが重要です。
アクセス権限の定期的な見直しと調整を行うことで、不正なアクセスや内部犯による犯行リスクを軽減できます。
また、アクセスログの監視と分析を通じて、不審な活動や不正アクセスの兆候を早期に検出できれば、重大な被害に遭う前に初動対応を取りやすくなります。
セキュリティを強化するためには、アプリケーションの開発段階から安全性を考慮したプログラミングを行う必要があります。
特に、ソースコード内にアカウント情報や秘密鍵などを直接書き込む「ハードコーディング」はリスクが高いため、避けることが望ましいでしょう。
また、定期的なコードレビューや、脆弱性対策のための最新のセキュリティパッチの適用なども重要な対策です。
データを安全に送受信するためには、通信の暗号化が欠かせません。SSL/TLSなどのプロトコルを使用して、インターネット経由で送受信されるすべてのデータを暗号化することにより、悪意のある第三者によるデータの盗聴や改ざんを防止できます。
特に、個人情報や機密情報を扱う場合は、データをやり取りする二者間の通信を完全に暗号化することが推奨されます。
また、内部ネットワーク内の通信においても、不正アクセスによるデータ漏えいのリスクを下げるために、暗号化を検討することが重要です。
仮想マシンイメージへのセキュリティパッチの適用は、システムを最新の状態に保ち、脆弱性から保護するための効果的な方法のひとつです。
仮想マシンイメージに対する攻撃は日々進化しており、古いソフトウェアや未更新のシステムは攻撃者にとって格好のターゲットとなり得ます。そのため、セキュリティパッチはリリースされ次第、迅速に適用することが大切です。
定期的かつこまめなバックアップの取得は、万が一インシデントが起こった際に、データの安全性を確保するための命綱です。
外部ストレージや専門のデータセンターなどを利用して、サイバー攻撃、システム障害、人的ミスなど、想定外の事態が発生した際でも、バックアップから迅速にデータを復旧できるように準備しておくことが求められます。
また、バックアップからのデータ復旧手順のシミュレーションを実施しておくことで、実際にトラブルが起こった際の復旧作業をスムーズに行えます。
脆弱性診断は、自社のセキュリティ対策の効果を評価し、システムの脆弱性を早期発見するためのプロセスです。脆弱性診断を実施することで、セキュリティ上の欠陥や設定ミスが明らかになり、より安全にシステムやネットワークを利用するための改善策を講じることができます。
脆弱性診断は外部のセキュリティ専門企業に依頼することもできますが、専門知識を持った人材が社内にいる場合は、自社で行うことも可能です。
特に、新しいシステムの導入や大きな変更があったときには、必ず脆弱性診断を行い、システムの安全性を再評価することが重要です。
AWSをはじめとするクラウドサービス利用する際は、情報セキュリティのリスクを正しく理解し、適切なセキュリティ対策を実施することが大切です。
特に、パスワード管理のミスやセキュリティ設定の誤り、アプリ構築時のミス、保守漏れなどがあると、重大なインシデントにつながるおそれがあるため、十分な注意が求められます。
ユーザー認証の強化やアクセス管理の徹底、セキュアプログラミング、通信の暗号化など、AWSを安全に使用するための対策はいくつかありますが、自社だけで十分なセキュリティ対策を実施するのが難しい現場も多いでしょう。
アイネスでは、クラウドサービスの中でもAWSに注力し、お客様の導入・運用をプロの視点からサポートしています。高い知識と技術を持ったプロのスタッフが、クラウド・オンプレミスにかかわらず、現場運用に合わせた最適なセキュリティソリューションをご提案いたしますので、安全な運用体制の実現にお悩みの方は、ぜひこちらのページもご覧ください。
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