ケーススタディ
2022/11/21

【福岡県八女市様】実証実験により、商用電源が確保できない環境下でも安定的なLPWA通信が可能であることなどを確認

【福岡県八女市様】実証実験により、商用電源が確保できない環境下でも安定的なLPWA通信が可能であることなどを確認

福岡県南西部、筑後経済圏にある八女市。
約6万人の人口を擁しており、福岡県内では北九州市に次ぐ広大な面積を持っている、自然豊かな森林セラピー基地認定地域です。

八女市では「強靭で安全な環境づくり」、「活力ある産業づくり」の政策を掲げ、防災・減災対策や、生産性・収益性の高い農業経営の実現を目指した取り組みを行っています。

八女市基本DATA(令和4年9月現在)

人口:60,911人
世帯数:25,513世帯

【課題】人口減少や農作業や獣害対策の負担増、土砂災害の復旧

現在、日本の地方地域では人口減少、少子高齢化、都市一極集中により、基幹産業である農業の作業負荷増加や災害時の早期避難判断などといった社会課題が複雑化しています。

八女市もその例に漏れず人口減少の一途をたどっており、また中山間地域では急傾斜地での農作業や獣害対策の負担が大きいこと、集中豪雨や線状降水帯による土砂災害の復旧が進まないことが課題となっています。

アイネスは、地方創生のために自治体と企業とのマッチングを手がける株式会社あわえとともに、中山間地域における獣害や土砂災害の検知、スマート農業化を図るなど、社会課題解決に向けた実証実験を実施しました。

今回の実証実験の目的は、デジタル技術を活用した社会課題の解決による持続可能で安心安全な豊かな社会の実現を目指し、LPWA(Low Power Wide Area)による自立したネットワーク網の構築と、IoTを活用したセンシングにより可視化されたデータに基づく農業のあり方や災害対策についてどのような効果が見込めるのかを検証するためです。

【実証実験の概要】自立したネットワーク網の構築・実用性やセンシングデータの活用可能性の検証

実証実験の概要は以下の通りです。

目的:
1.携帯電話等のキャリア回線に依存しない自立したネットワーク網の構築と実用性の検証(センシングデータの収集・伝達・蓄積、伝送の際の通信距離と通信速度)
2.センシングデータの活用例として地域課題解決に向けた可能性の検証(スマート農業、獣害対策、防災対策)

期間:2021年11月18日~2022年3月31日
場所:福岡県八女市黒木町

役割
■アイネス

・実証実験に関する通信デバイス・IoTセンサー類の開発、センシングデータの活用に向けた検証の上、協力者・関係者に対する報告。

・あわえのサポートの下、協力者の圃場への機材設置と調整、データ分析等の実証、地元住民の方へのヒアリングを重ねての地域課題具体化と、その解決に向けた施策の検討を行う。

圃場に設置した実証機材

■あわえ

・スタッフが八女市常駐で、現場の視察や、地域住民に寄り添ったアイネスとの関係性構築支援、実証実験のための基盤づくりなど、環境整備のサポート全般を行う。
・2022年3月13日(日)開催の「住民向けの実証実験報告会」や、住民の課題共有を兼ねたイベントの企画・運営・告知。

【ホームページ】株式会社あわえ

※実証事業の拠点として、八女市黒木町のサテライトオフィスのお試し施設である「八女市地域しごとづくり拠点施設南仙荘」を活用しました。

実証実験視察の様子

【成果】商用電源が確保できない環境下でも安定的なLPWA通信が可能であることや各種データを取得

今回の実証実験では、中山間部の商用電源が確保できない環境下においてもソーラー発電によりLPWA通信を安定的に行えることや、各種環境データ・野生動物の検知データ・行動動線データ・土砂災害検知データの取得が可能であることなどの結果を得ることができました。

【環境センサーで取得できたデータ】

・風向 ・湿度 ・照度
・風力 ・気圧 ・二酸化炭素濃度
・気温 ・降水量 ・総揮発性有機化合物検知量

【環境センサーで取得できたデータ】

【動物検知センサーで取得できたデータ】

・動物の行動動線 ・出現時間

【動物検知センサーで取得できたデータ】

撮影された野生動物(キツネ)

【土砂災害検知センサーで取得できたデータ】

・土壌水分量 ・加速度

【土砂災害検知センサーで取得できたデータ】

土壌水分量センサーで得られたデータ

実証で得られたこれらの情報を分析し、地域住民向けのイベントで紹介したことで、住民のニーズや地域課題に対する理解が深まったと同時に、地域住民の災害に対する意識を高めることができました。

3月13日住民向けイベントの様子

【展望】地域に寄り添った地域課題の解決を図りたい

これらの結果をもとに、アイネスとあわえはパートナーシップを築きながら、地域に寄り添った地域課題の解決を図ると同時に、新たな価値を創造するまちづくりDXを手段としたデジタル田園都市国家構想、地域創生、Society5.0、SDGsの実現を目指してまいります。

※現在、農業系のソリューションの新規ご契約は終了しております。

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