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タブレットを導入する前に決める4つのポイント

タブレットを導入する前に決める4つのポイント

スマートフォンをはじめ、タブレット端末をビジネスユースに活用する企業が増えています。国内企業の導入率は、2015年現在で30.9%。実に3社に1社がタブレット端末を導入している計算です(IDC Japan調べ)。

企業がタブレット端末を導入するメリットは、業務効率化やペーパーレス化によるコスト削減などたくさんありますが、一方で「導入したものの上手に活用できていない」「管理運用が大変」といったユーザーの声も聞かれます。

せっかく導入したのに、なぜこうした不満が生まれるのか?
それは、導入前に会社として決めておくべきことを決めなかった…という点に尽きます。
そこで、企業がタブレット端末導入前に決めておきたい4つのことを、ここで紹介しましょう。

 

 

1.用途・目的を明確に!


「何となく便利そうだから」「他社も導入しているから」
…と、タブレットの導入目的があいまいだと、何にどう使えばよいのかわからず、結局現場で活かしきれないことになります。

「なぜタブレットを導入する必要があるのか」、その用途や目的を具体的に決めることが大切です。

例えば、外出時に社内ネットワークへアクセスしてメールを閲覧したい、資料をタブレットで展開することでペーパーレス化を実現したいなど、タブレットを活用することでメリットとなる用途や目的をピックアップしましょう。

便利になる一方で、データを格納した端末を紛失するなど、セキュリティリスクをはらんでいることも忘れてはなりません。用途と目的を明確にしたら、その目的達成に必要な機能は可能な限り制限せず、セキュリティ対策を講じることが必要です。

一例として端末のシステム設定などを統合的・効率的に管理するMDM(Mobile Device Management)の導入や、リモートデスクトップサービス導入もあわせて検討しましょう。

 

 

2.パソコンとの違いを意識する!


パソコンとタブレットは同じツールに見えても、ビジネスの現場で実際に使ってみると大きな違いがあることに気付くでしょう。

例えば、タブレットは視覚的により効果のあるプレゼンテーションができるなど、閲覧性においてはパソコンよりも長けています。

一方、タッチインタフェースが主流のタブレットは、文字入力やコピー&ペースト、ドラッグ&ドロップ、範囲選択などの作業にはある程度の慣れが必要です。細かい資料の作成にはパソコンのほうが適しています。
こうした違いを意識したうえで、ビジネスに効果的な使い方を探る必要があります。

 

 

3.「各部署に1台」より「1部署全員」に配布!

予算の制約など諸条件から、各部署に1台ずつタブレットを支給している企業も多いのではないでしょうか。
使いながらタブレットの有効な活用方法を生み出してほしい、というのが会社の目的かもしれませんが、これでは誰もが自由に持ち出せず、結局誰も使わなくなる可能性が高くなります。

それよりも、特定の部署全員にタブレットを配布したほうが、より効果的。
同じ部署だと「こんなことにも使える」「こうしたら便利じゃないか」といった意見が活発に出てきやすいですし、導入効果を検証したうえで他部署にも広めていったほうが建設的です。

 

 

4.独自アプリケーションの開発は要注意!


タブレットの導入と同時に、タブレット専用の業務アプリケーションを独自に開発しようとしている企業もいるのではないでしょうか。

しかし、これはあまりおすすめできません。

新デバイスや新OSが登場するたびに、タブレット向けのアプリケーションも次々にバージョンアップしています。その都度、追加開発や動作検証を繰り返すのはコストがかかり過ぎるでしょう。よほど重要な業務ではない限り、アプリケーションの独自開発は慎重に進めるべきです。

その代わりに、クラウドサービスを利用するという方法があります。OSのバージョンアップや機器の進化にも、サービス事業者側で対処してくれるので、開発や管理の負担が軽減できます。
まずはクラウドサービスで利用して、タブレット導入の成果を確認することから始めるのがおすすめです。