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MD(マーチャンダイジング)システムとは?MDの基礎や導入のポイントを解説

MD(マーチャンダイジング)システムとは?MDの基礎や導入のポイントを解説

MD(マーチャンダイジング)システムとは。

生産と消費をつなぐ重要な役割を持つ流通業は、卸売業と小売業から成っていますが、このうち、小売業の重要インフラの一つとなっているのがMD(マーチャンダイジング)システムです。

MD(マーチャンダイジング)システムを活用することで、チェーンストア理論に基づく効率化を実現できるようになります。仕入れ・発注管理や売上管理などのほか、データに基づくシミュレーションによる各種計画の作成、従業員のシフト作成まで可能になります。

本コラムでは、MDシステムの特長や機能など、基本的な知識と導入のポイントをまとめました。

【定義】MD(マーチャンダイジング)とは

MD(merchandising/マーチャンダイジング)とは、商品やサービスを消費者に購入してもらうための戦略的な活動を指します。日本語では、「商品化計画」と訳されます。

MD(マーチャンダイジング)では、次の5つの適正を押さえることで売上向上につながるとされています。

  • 適正な商品:品揃えが市場のニーズに合っているか。
  • 適正な時期:商品の仕入れがその時期にふさわしいものか。
  • 適正な場所:陳列棚などの位置が適正かどうか。
  • 適正な数量:販売の数量が適正かどうか。
  • 適正な価格:商品の値段が市場のニーズに見合っているか。

MD(マーチャンダイジング)システムとは

MD(マーチャンダイジング)システムとは、流通業の現場で活用されるシステムです。

マーチャンダイジングとは、「MD(マーチャンダイジング)とは」で解説したように、消費者の欲求・要求を満たす商品を適切な価格と数量、タイミングで提供するための企業活動を指します。
MD(マーチャンダイジング)システムは、こうした活動を支援するためのものです。

MD(マーチャンダイジング)システムの導入により、たとえば、消費者の欲求・要求を満たす商品を探し出したり、それを適正価格で提供するための支援、適切な数量の算出と調達といったことが実現できるようになります。

MD(マーチャンダイジング)システムの特長

小売業に必要なのは、「チェーンストア理論」に基づく情報システムです。
チェーンストア理論とは、企業の中枢的機能を中央集権的に本社(本部)へ集中させ、店舗(現場)はオペレーションに専念することで最大の運営効率を挙げ、同時にコストダウンを図るという経営手法です。

MD(マーチャンダイジング)システムには、たとえば、部門管理や商品管理、POSとの連携、補充発注などの役割が求められます。

また、大量のデータを扱うことになるため、処理性能はもちろん、大量のデータの中から問題点を見つけてアラートを出したり、商品や店舗を一定の特徴でソートしたうえで一括で指示が出せるような効率化を実現できる機能なども求められます。

MD(マーチャンダイジング)システムの機能

求められる役割からさらに掘り下げ、一般的なMD(マーチャンダイジング)システムの機能についてみていきましょう。

マスター管理

マスター管理とは、マーチャンダイジングに関わるデータをマスターデータとして整理統合し、一貫性のあるデータとして維持するための機能です。

企業、店舗、部門といった組織系のマスター管理、商品属性や取引先属性、店舗属性といった商品系マスター管理、取引先マスターメンテナンスなどの機能があります。

発注管理

発注管理とは、販売する商品を集めて、仕入れを管理するための機能です。

発注条件設定や発注台帳メンテナンスといった発注条件管理、店舗発注・本部発注、アラーム処理などの発注処理が中心となります。

伝票管理

仕入伝票、売上伝票、入金伝票、出金伝票、返品伝票、棚卸伝票といった伝票処理を行うための機能で、起票や集計処理を行います。

伝票処理は、会計処理や在庫管理と密接に結びついているため、これらの機能とも連携できるようになっています。

売上管理

入出庫情報データを確定させ、リアルタイムな在庫の理論値を確定します。また、粗利を算出する機能などもあります。

在庫管理

売上管理機能とほぼ同じもので、入出庫情報データを確定させるほか、リアルタイムな在庫の理論値を確定したり、粗利を算出したりします。

買掛支払管理

買掛金額を集計するほか、リベートなどの支払いの調整や、支払いの締め処理を行います。

経理システムとの連携機能がついていることが多いです。

統合分析

入出庫情報データなどを分析する機能です。月間・週間・日別で、チェーン全体・部門別・店舗別などの切り口で、定期的に分析を行う設定を備えたシステムもあります。

シミュレーション機能

データに基づいたシミュレーションを行い、販売計画、加工計画、品揃え計画などを作成する機能です。

予算管理

本部または店舗による月別・日別、また店舗別・部門別などの予算登録や、本部が店舗予算の承認を行う機能です。

要員管理

シフト作成のための機能です。
公休基準日の設定や店舗別の要員グループ設定、時間帯別必須人数の設定といった基本情報の登録のほかに、要員別の勤務パターンや出退勤予定、休みの希望やシフト希望時間などを設定し、勤務予定表を作成します。

MD(マーチャンダイジング)システム導入のポイント

自社運用をどこまで標準機能に合わせられるか

一つ目はパッケージの標準機能に自社運用をどこまで合わせられるかです。
システムに最初から備わっている機能に自社運用を合わせることができれば、その分、カスタイマイズ費用を抑えられ、システムの導入・運用コストを抑えられるからです。

システムの柔軟性

二つ目は、システムの柔軟性です。柔軟性とは、システムの機能や仕様を変更・拡張できる能力のことです。運用段階で、業務プロセスやデータ形式、ユーザー部門のニーズが変更する可能性は、十分にあります。
標準機能の利用だけでは自社の特長・強みが発揮できなくなってしまうため、システムの柔軟性も必要なのです。

企業の競争力を上げることのできるシステム

三つ目に、企業の競争力を上げる事のできるシステムであることも重要な要素となります。
競争力を上げることのできるシステムとは、日々発生するPOSの膨大なデータから、人が感じ取り、売場や商品で何らかのアクションを起こすことのできるシステムだと考えます。

MD(マーチャンダイジング)システムの導入はアイネスの「REAL MD」がおすすめ

アイネスでは、小売業向け基幹MDシステム「REAL MD(リアルエムディー)」を提供しております。
REAL MDを導入・活用することで、主に以下の3点を実現することが可能です。

(1)店舗運営の活性化
・リアルタイム情報提供
・全店情報の開示・共有化・活用
・本部リアルモニタリング、迅速支援
→リアルタイム情報活用・意識向上

(2)ロスの削減
・機会ロスの防止
・廃棄ロスの防止
・適正発注
→収益性向上・顧客満足度の向上

(3)魅力ある店作り
・顧客志向に基づく品揃え、商品計画
・お客様に応じた販促活動支援
・フェイシング、レイアウト企画支援
→MD分析・顧客分析・フェイシング

リアルタイムでの情報を全社的に活用できるようになるため、店舗運営に関するさまざまな活性化につながります。
また、リアルタイムに運営状況を常に把握することで、適正発注ができるため、ロス削減にもつながります。
さらに、リアルタイムのデータ分析・活用ができるため、顧客のより鮮明なニーズを汲み取ることができるようになります。これにより、「魅力ある店づくり」にも大きな効果が期待できます。

詳しくは、以下のリンクより詳細ページをご覧ください。

【関連サービス】
小売業向けDX時代の基幹MDシステム REAL MD Series

まとめ

MD(マーチャンダイジング)を提供するベンダーは数多くありますが、機能を比較してみると大きな違いはあまりみられません。

アイネスでは、「MD(マーチャンダイジング)システム導入のポイント」でご紹介した「競争力を上げることのできるシステム」として、仕入管理・販売管理・在庫管理といったMDコアソリューションに、財務会計・勤怠管理といった基幹システムソリューションと、自動発注・棚割管理などのMD支援ソリューションを組み合わせた小売業向け第三世代型基幹システム「REAL MD Series」を提供しております。
「REAL MD Series」について、詳しくは以下のページをご覧ください。
小売業向け第三世代型基幹システム REAL MD Series

流通業向けサービスの豊富な実績を持つアイネスに、ぜひご相談ください。

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