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2021/01/08

コロナウイルスが流通小売業に与えた影響

コロナウイルスが流通小売業に与えた影響

2020年1月から日本でも感染者が出始めた新型コロナウイルスは、世界中で猛威をふるい、私たちの生活様式からビジネス、教育現場にまでさまざまな変化をもたらしました。

ビジネスにおいては観光業や飲食業などを中心に大きなマイナス影響が出ている一方で、テレワーク関連などでは業績がプラスになるなど、業界間で差が出ています。

今回は、流通小売業に焦点を当て、新型コロナウイルス禍が引き起こした影響について見ていきましょう。

コロナウイルスが流通小売業に与えた影響

新型コロナウイルス禍が流通小売業に与えた影響を、業種別・商品別の売上増減から読み取ってみます。

生活必需品を扱うスーパーマーケットとそれ以外で売上に明暗

緊急事態宣言発令やその前後の外出自粛要請などで、生活必需品の購入目的以外の外出を控えるよう政府からアナウンスがあったことを受けて、まず生活必需品を扱うスーパーマーケットとそれ以外の売上で明暗が分かれました。

また、次項でも取り上げますが、緊急事態宣言解除後においてもテレワークや休校要請、巣ごもり需要による需要の変化により、業種により売上が増えたところと、逆に減ったところとで差が生じました。

【売上が増加した業種】
・スーパーマーケット
・家電大型専門店
・ドラッグストア
・ホームセンター

【売上が減少した業種】
・卸売業
・百貨店
・コンビニエンスストア

(経済産業省「2020年上期小売業販売を振り返る;コロナ禍で明暗の分かれた2020年上期の小売業販売の動向を振り返ります」)

テレワークや巣ごもり需要で売れる商品が変化

業種別の売上の増減をもう少し細かく、商品別に見てみましょう。
前項でもお伝えした通り、テレワークや休校要請、巣ごもりに関連して住環境や自宅で過ごす時間を充実させてくれる商品の需要が伸び、逆に外出時やレジャー時に使うような商品は売上が減少するかたちとなりました。

【売上が増加した商品】
・感染防止関連(手指消毒剤、マスク、体温計、せっけん、うがい薬、家庭用手袋など)
・巣ごもり食(内食ニーズ)・備蓄食(袋インスタント麺、乾麺、パスタソース、食品保存袋など)
・テレワーク関連(テスク、チェアなど)
・清掃用品(食器用洗剤、浴室用洗剤、芳香剤など)
・ペット用品(ペットフード、おやつ、トイレシートなど)

【売上が減少した商品】
・レジャー関連(酔い止め薬、眠気防止剤、日焼け止めなど)
・化粧品(口紅、ほほ紅、ファンデーション、化粧下地、美容液など)
・インバウンドで爆買いされてきた医薬品(強心剤など)

店舗における感染防止対策の実施

緊急事態宣言解除後は小売店の営業も再開されましたが、店舗での感染防止対策が求められるようになりました。
具体的には、主に次のような感染防止策が取られています。

【流通小売業における感染防止策例】
・店員の検温
・店員のマスク着用
・惣菜などの販売方法を顧客が取り分ける方法からパック・袋詰めへ変更
・レジ待ち時の列並びでは間隔を空けてもらう(目印の設置)
・レジカウンターへの飛沫防止シートの設置
・会計時のコイントレーでの現金受け渡しやキャッシュレス決済の導入
・買い物かご等の消毒
・換気

また、統計数値はまだ出ていないものの、外出自粛による実店舗での買い物を控える代わりにECによる自宅配送でのショッピングが増加しているとみられ、たとえば、ユニクロの国内ECは下期で54.7%も伸びています。

コロナウイルスで変化した顧客の行動

上記のような影響は、主に新型コロナ禍による顧客の心理変化や緊急事態宣言発令など政府からの注意喚起に伴う行動変化によってもたらされています。

以下、前章と重なる部分もありますが、コロナウイルスで変化した顧客の行動を整理してみます。

消費行動の場所と時間が分散

感染予防のために、いわゆる「3密」を避けるため、また、これまでは都会に集中しがちだった消費行動が、テレワークの促進により郊外に分散されたり、実店舗を避けてオンラインショッピングにシフトしたりと、消費行動の場所と時間が散らばる傾向にあります。
特に、新型コロナ禍を機にインターネットで日用品や食品、食材を購入・契約する消費者が増加傾向にあります。

流通小売業としては、新たな人口分布に合わせた出店計画を立てたり、EC関連のWebサイトや決済サービスなどをこれまで以上に充実させたりといった対応が必要になるでしょう。

非接触サービス志向の高まり

現金を介しての支払いではウイルスに触れる危険性があるため、新型コロナ禍を機にスマートフォンやカードによるキャッシュレス決済を好む消費者がさらに増えた感があります。

ウイルスとの接触を別にしても、キャッシュレス決済は消費者にとっていちいち財布を出して現金を取り出しお釣りをもらうという煩わしさが消え、利便性の高い決済方法です。
店舗としても、支払いデータを収集・蓄積・分析することで販促企画などに役立てることができます。

こうした消費者の非接触サービス志向の高まりに対し、流通小売業としてはアプリなどデジタルを活用した顧客体験の向上などに取り組むことが求められます。

コロナウイルスで変化した顧客の行動

こうした消費者の行動の変化に対応するためには、デジタルの活用が欠かせません。
もっといえば、ECやアプリ、キャッシュレス決済といった顧客とのデジタル接点におけるサービスを充実させ、顧客体験を向上することが大きなポイントになってくるでしょう。
前章で挙げたような顧客行動が変化したアフターコロナであっても、「ショッピングを楽しみたい」という根底にある消費者心理は変わらないはずだからです。

OMO(Online Merges with Offline/オンラインとオフラインの融合)に表されるように、デジタルを起点とし、オンラインとオフラインをシームレスにつなぎ、顧客がオンラインかオフラインかを意識せずに快適に買い物ができ、その他のサービスを受け取れるような工夫が実現できれば、顧客エンゲージメントは向上し、ファンになってもらえます。一度、ファンになった顧客はそう簡単には離脱しないでしょう。

たとえば、顧客が欲しい情報をアプリへプッシュ通知で届けることはもちろん、表示されるタイムラインが顧客の属性や行動に合わせてパーソナライズされたり、オンラインでも店舗にある商品を購入できたり、店舗で注文した商品のカスタマイズがアプリから行えるなど、顧客が買い物を体験する中で感じる「ちょっとした不便」のすべてをデジタルの力で解消し、ひたすら心地良くショッピングを楽しめる環境を用意するのが理想的です。

まとめ

2020年に入り、新型コロナウイルス感染拡大で、日本の小売業は大きな影響を受けました。
業種や商品によって明暗は別れたものの、アフターコロナを見据えると、業績の良かったところもそうでなかったところも、ECの整備やアプリの充実、キャッシュレス決済の導入といったデジタル化を進めておく必要がありそうです。

その際は、単なるデジタル化にとどまらず、OMOを視野に入れたオンライン・オフラインをまたぐシームレスな顧客体験を意識すると良いでしょう。

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