ITお役立ち情報
2023/02/17

レガシーシステムからの脱却 ~企業が今すぐDXを推し進めるべき理由~

レガシーシステムからの脱却 ~企業が今すぐDXを推し進めるべき理由~

レガシーシステムとは、新しい技術の登場によって古くなってしまったコンピューターシステムの総称です。具体的には、メインフレーム(汎用機)やオフコン(オフィスコンピュータ)などを指すことが多いです。

レガシーシステムを長期間、使い続けていると、後から必要になった機能などを都度、追加することでつぎはぎだらけのシステムになってしまったり、公式の保守サポートが切れてしまったりと、さまざまな問題が生じてきます。

レガシーシステムを使い続けるデメリットについては以前から指摘されていましたが、近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれるようになり、本格的にマイグレーション乗り出した企業も少なくありません。

本コラムでは、レガシーシステムを使い続けるリスクについて解説いたします。

【関連記事】

デジタルトランスフォーメーションとは?DXのキホンのキ

2025年の崖を乗り越える

マイグレーションとは?マイグレーションの種類や課題について

マイグレーションを推進すべき理由

レガシーシステムとは

レガシーシステムとは、新しい技術の登場によって古くなってしまったコンピューターシステムの総称です。現代でいうと、メインフレーム(汎用機)やオフコン(オフィスコンピュータ)などがレガシーシステムに当たります。

上記のような古いシステムは、長年、使用される中で、都度、必要な機能拡張が行われ、つぎはぎだらけのシステムとなってしまっているケースが少なくありません。その結果、システムの中身を把握する人がいない、ブラックボックス化した状態になっています。

仮に、内部を知る従業員がいたとしても限られており、複雑な内部構造を後任者へ引き継げないままそのエンジニアが定年退職してしまうなどして、やはりブラックボックス化してしまいがちです。

また、現在はまだレガシーシステムとして認識されていないようなシステムでも、運用の仕方によってはいずれレガシーシステム化してしまう可能性もあります。

レガシーシステムを使い続けるリスク

レガシーシステムを使い続ける主なリスクをまとめると、以下の4点です。

既存システムのブラックボックス化

ここまでにも何度か触れましたが、メインフレームやオフコンといったシステムが、導入から長期間使われる中で、必要に応じて機能追加などされ、つぎはぎ状態になっているケースは珍しくありません。

こうしたシステム変更のすべての記録が残されていれば良いのですが、そうでないことも多く、追加された機能の全貌について、また、それぞれがどのように影響し合っているのかなどを把握する人がいない状態であるケースは少なくありません。

この状態が「ブラックボックス化」とよばれ、モダナイゼーションやマイグレーション、DXを妨げています。

不十分なマネジメントによるレガシー化の繰り返し

別記事「DXに取り組みあぐねている方へ DXの進め方基本ガイド」でもご紹介しましたが、経済産業省は2018年9月に発表した「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」の中で、「DXを実行するに当たっては、新たなデジタル技術を活用して、どのようにビジネスを変革していくかの経営戦略そのものが不可欠である」と記し、DXにおいてリーダーシップを発揮するのは、情報システム部門などではなく、経営層であることを示唆しています。

DXを指揮するためにはまず、経営層がDXの意義を理解し、自社がDXに取り組む目的(=ゴール)を明確にしなければならないでしょう。そして、そのゴールを従業員全体に共有し、理解と賛同を得る必要があります。

ここを曖昧にしたままでDXを進めてしまえば、DXのために導入したデジタル技術が社内に定着せず、また、組織や業務の変革が中途半端な状態になる原因にもなります。
特に、デジタル技術については、導入したツール類を戦略的に活用できないことになり、いずれはレガシー化してしまうという結果となるでしょう。

有識者の退職等によるノウハウの喪失(属人化)

レガシーシステムとは」でも触れましたが、レガシーシステムの多くは、メーカーによる公式な保守サポートの期限が切れてしまっています。代わりに社内のシステム担当者などがメンテナンスに当たってきたところでも高齢化が進み、次々に定年退職を迎えています。

その結果、社内からレガシーシステムに関するノウハウが喪失してしまいます。

老朽化したシステムの運用・保守ができる人材の枯渇

前項でお伝えしたように、数少ない社内のレガシーシステムに熟知した人材が定年退職を迎える中、つぎはぎ状態のレガシーシステムでは運用も保守も煩雑で、なかなか後任者へ引き継げないのが現状です。

その結果、社内にはノウハウが残らないばかりか、実際に運用・保守に当たれる人材もいないという状況に陥ります。

レガシーシステムから脱却して2025年の崖を回避しよう

上記のようなリスクを解消するには、レガシーシステムから脱却する必要があります。
具体的な方法は、リプレース・リホスト・リライトといった手法を用いたモダナイゼーションと、レガシーシステムに保存しているデータや機能のマイグレーションを行うことです。

不十分なマネジメントによるレガシー化の繰り返し」でも触れましたが、せっかく大がかりなモダナイゼーションとマイグレーションを行ってレガシーシステムから脱却しても、後継のシステムがまた陳腐化してはレガシー化の繰り返しです。
たとえば、クラウド活用などを併用し、将来的な拡張や変更を視野に入れ、次回のモダナイゼーションやマイグレーションが最小限の労力でスムーズに行えるよう配慮することも大切です。

先述の「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」では、日本においてレガシーシステムからの脱却が進まなかった場合、DXを実現することができず、その結果、2025年以降で最大12兆円/年の経済損失が生じる可能性が指摘されています。これが「2025年の崖」です。

12兆円という金額は日本全体の総額ですが、個々の企業にもそれだけ高額な保守費用や保守のための人材確保にコストがかかるということ。高いコストをかけてリスクを抱えたままレガシーシステムを延命させるよりも、レガシーシステムから脱却してDXを進め、デジタル化が加速する市場において競争力を向上させる方が経営資源の使途として健全ではないでしょうか。

レガシーシステムからの脱却を、ただそれだけにとどめず、これを機にDXに取り組むことをおすすめいたします。

レガシーシステムはアイネスのDXソリューションにおまかせ!

レガシーシステムをそのまま使い続けていれば、上でご紹介したようなリスクを抱えることになり、健全な事業継続は難しくなります。
とはいえ、レガシーシステムの内部を把握する人材がすでに退職しているケースなどでは、何から手を付けて良いかと迷われるかもしれません。

アイネスでは、レガシーシステムのモダナイゼーションやマイグレーションを含む、DXソリューションを提供しております。既存のレガシーシステムの運用・保守にお困りの企業様、DXの推進についてお悩みの担当者様は、企業のほか自治体向けのシステム開発やコンサルティングに実績の豊富なアイネスまでご相談ください。

【関連サービス】

DXマイグレーションサービス

モダナイゼーションサービス

当社が提供するDXソリューションについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。

※ 本文に掲載されている会社名・団体名および製品名は各社または団体等の商標または登録商標です。

ITでお悩みのご担当者様へ

弊社は、情報サービスのプロフェッショナルとして、システムの企画・コンサルティングから開発、稼働後の運用・保守、評価までの一貫したサービスと公共、金融、産業分野などお客様のビジネスを支える専門性の高いソリューションをご提供しています。お気軽にご相談ください。

INES_logo_CTA