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「IT」という言葉が身近なものになってから20年近くが経ち、いまや社内にひとつもシステムが入っていないという企業は皆無といって良いでしょう。多くの企業が基幹業務にシステムを導入してから数年~十数年が経過しており、また、複数システムを併用しているため、さまざまな問題が噴出しています。
これを解決するために注目されているのがERP(基幹業務システム)です。しかし、ERP導入に壁があるのもまた事実です。
今回は、ERPが注目されている背景とERP導入の課題解決について見ていきましょう。
冒頭で触れた「システムに関する問題」を分析してみると、以下の2パターンに集約できます。
① 業務ごとに異なるシステムの統一化
業務で必要になったシステムをその都度、部署単位で導入していった結果、たとえば、同じ顧客のデータが各システム上にバラバラに存在している状態が生まれます。本来であれば、単一の顧客データは一度の入力で済み、それを全部署で共有すれば良いのです。
入力回数が1回で済めば、業務の効率化につながりますし、入力ミスも軽減できます。
また、各部署で同一のデータを使用できるようになれば、システム間の連携も取りやすくなるでしょう。
② システム老朽化対応に追われる(オフコンユーザーなど)
社歴が30年以上の中小企業を中心に、パソコンが使われる以前に主流だったオフコン(オフィスコンピューター)を基幹業務に使用し続けてきた企業が、ここへきて、ハードウェアの老朽化や保守の期限切れ、オフコンに関する知見を持った若手スタッフ確保の難しさなどから、リプレースを迫られています。
これらの課題を解決する方法として、ERPの導入が挙げられます。最近は、ERPベンダーも増えて選択肢が広がっていますし、大手に限らず導入企業も増えてきました。
ただ、ERP導入にもいくつか課題はあります。導入前に検討しておくことで、ERP導入の失敗を防ぐことができます。
① 海外製ERPは日本の販売商習慣に合わない
海外製ERPは、世界的な導入実績が豊富な点が魅力と言えるものもありますが、海外製のため日本企業では当たり前の業務フローや日本の商習慣に合っていなケースも多く見受けられます。使いづらいのを我慢しながら業務をシステムに合わせて運用するしかありません。
② 日本製ERPはカスタマイズによる費用が膨らみやすい
一方、日本製ERPは、日本の商習慣に合わせて作られているので、日本人になじみやすいのが特長です。
ただ、商材の違いなどから販売管理には多様なケースが存在するため、多くの場合、なんらかのカスタマイズが必要になってきます。そして、特に中小企業の場合にいえることですが、日本は発注元の発言力が強く、その発注元の要望に対応するために多くのカスタマイズを行い、その結果、費用が膨らむ傾向があります。
③ 本稼働後に初めてユーザー部門が利用し、システムが業務に合わないことが発覚…!
ERP導入に当たり、多くの企業では実際にシステムを業務で使用するユーザー部門に機能の要望などをヒアリングしたうえでベンダーに発注しますが、費用を含めた最終的な決定を行うのは情報システム部門や管理部門などの別部署であることがほとんどです。そのため、いざシステムを本稼働してみたら業務フローと合わないことが判明するというケースも珍しくありません。
④ 低コストのパッケージソフトを導入したいが、自社の業務が特殊なので合わない
オーダーメイドでシステムを構築するよりもパッケージソフトを導入する方が、断然コストメリットがあります。
しかし、パッケージソフトは汎用性を重視して作られているため、パッケージで実装されている業務機能に合わない業務については、システムに合わせて業務を変更しなければならなくなるというデメリットがあります。これがネックで、ERP導入に踏み切れないという企業も多いでしょう。
従来のERP導入ステップは、以下の通りです。
①要件定義の発注
②要件定義
③構築フェーズの発注
④構築フェーズ
このなかで問題となるのが前章でも取り上げた③④です。
③構築フェーズの発注では、「要件定義後に構築の見積を依頼したら、要件が膨らみ当初の想定費用よりも膨らんでしまった。こんなはずじゃなかった!」といったケースが起こりがちです。
④構築フェーズでは、パッケージの仕様上標準機能を改修することはできません。仕方なく業務を変更したり運用で対応したり、といったケースも起こりがちです。
このように上記の方法では、ERP導入がうまくいかない企業が多く、せっかく導入したERPを使用せずに、以前のシステムに戻して業務を行う企業さえあります。
そこで、注目したいのが「オープンソースERP」です。
ライセンス費用が無料ですので、自社でセットアップ作業を実施すれば、初期費用無料でシステム導入ができますし、実際に業務でご利用いただけます。ライセンス費用が無料のため、まずは実際に動かしてみて、それから導入するかどうかを決めることが可能なのです。
その後、各部署から改善要望を拾い上げ、本当に必要な機能のみをカスタマイズして最小限で追加するという流れです。以下に詳細をご案内します。
Aerps OneはオープンソースERPのため、ライセンス費用無料で標準機能を使用することができます。
お客様側でセットアップができない場合は、有償になりますが「Aerps Oneセットアップメニュー」もご用意しています。
Aerps Oneは標準機能で問題なければライセンス費用無料で継続利用が可能です。
もし、システム機能とお客様業務にギャップが生じ機能不足や改善点があれば、アイネスにご相談ください。
システム機能とお客様業務とのギャップは、業務を変更してシステムに合わせる、運用で対応する、システムをカスタマイズする、のいずれかで対応することになります。
Aerps OneはオープンソースERPのため、標準機能を自社要件に合わせてカスタマイズすることも可能です。従来のERP導入のような、現場に負担を強いる業務変更や運用対応ではなく、お客様の強みを生かすために必要不可欠な機能はカスタマイズを行い、システムを業務へ合わせる「オーダーメイド型ERP」をご検討ください。
ご発注いただいた機能を構築いたします。
Aerps Oneはプラグイン形式でモジュールを追加したり変更したりすることができます。これにより、カスタマイズの影響範囲を極小化したり、必要な機能を段階的に導入することが容易にできるようになっています。
まずは、お試し版をご利用いただき、ぜひシステムの使用感をご確認ください。
お試し利用をご希望の方、より詳しい内容をお知りになりたい方は以下よりお問い合わせください。
弊社は、情報サービスのプロフェッショナルとして、システムの企画・コンサルティングから開発、稼働後の運用・保守、評価までの一貫したサービスと公共、金融、産業分野などお客様のビジネスを支える専門性の高いソリューションをご提供しています。お気軽にご相談ください。
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