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セキュリティの観点から推奨されているOSのバージョンアップ。
バージョンアップの通知が来るたびに、「普段使うアプリが使えなくなる?」「普段と同じ使い方をしていれば大丈夫?」などといった疑問を感じつつも、あまりよく考えずにバージョンアップしてしまう人も少なくありません。
一方、リスクを気にせず新機種や新バージョンを誰よりも早く手にすることに喜びを感じる新しもの好きの人たちがいます。また、誰よりも早く不具合探しやそれらの回避策を見つけ、ネットを通して皆に教えることに生きがいを感じている人たちもいます。こういった人たちのことをネットの世界では「人柱」(じんちゅう)と呼ぶそうです。
「人柱」派ではない、あなたが安全なスマートフォンライフを送るためのポイントをまとめました。
目次
androidやiOSは数年に1~2回、OSのバージョンアップが行われます。
多くの場合、デザインの更新や新機能の実装も伴うため、発表時には多くの人が関心を寄せる一大イベントの盛り上がりを見せています。
現在使用中の機種は買い替えずにOSだけを入れ替える場合、「OSのメジャーアップデート」(※1)と呼ぶ場合もあります。
最新のセキュリティ対策が盛り込まれていることも多いので、OSのバージョンアップが有効であることは間違いありません。
※1 機能追加や改善を伴う大規模な更新のこと。例:iOS8.x → 9.x、Android5.x → 6.x
上記以外の不具合改修を中心とした更新は、単に「アップデート」と呼びます。
尚、適用範囲、アップデート頻度は、キャリアや機種により異なります。
いいえ。リリース直後の更新は控えた方が賢明です。特にアプリをよく使う人は注意を要します。
バージョンアップされたOSに対応したアプリが同タイミングでリリースされるケースは多くないため、OSのバージョンアップを先行させるとアプリとの不整合が原因となってスマートフォンの挙動がおかしくなったり、今まで通りの使い方ができなくなるかもしれないからです。
スマートフォンのOSバージョンアップに関する調査がインターネットコムとNTTコムリサーチにより、2014年1月に発表されました。それによるとOSアップデート経験者のうち、17.1%がアップデート時に何らかのトラブルを経験しており、内訳は、「バッテリーの持ちが悪くなった」「今まで使っていたアプリが起動しなくなった」「電源が入らない」などでした。
お気に入りの機種を長く使用していると、愛着も湧いて手放したくない気持ちになります。
しかし、あまりに古い機種は最新のOSに対応しないため、ウィルスの脅威にさらされる危険性が高まります。使用できるアプリにも制限が出てきますので、長期間バージョンアップをせずにおくことも問題です。
早めに最新機種に変更することが望ましいですが、長く持ち続ける場合でもOSのサポート切れタイミングに合わせて変更することをおすすめいたします。
OSのバージョンアップは使用しているアプリが対応していないと、正常に動作しない可能性があります。アプリ開発者も全力で最新OSに対応しようとしますので、使用しているアプリが新OSに対応してからOSのバージョンアップをすることをお奨めしす。
デジカメやテレビなど、最新のデジタルグッズに目がない方は少なくありません。
常に最新のものを手に入れたい気持ちに共感できる人も多いのではないでしょうか。
しかし、OSのメジャーアップデートはその気持をグッとこらえた方が懸命かもしれません。その理由は、過去のメジャーアップデートから次のメジャーアップデートまでの間に実施されたアップデート(ソウトウェア更新)履歴を見れば一目瞭然です。「〇〇の問題を解決」「〇〇の不具合を修正」「〇〇のバグを修正」「〇〇を対処」などがメジャーアップデート直後に集中する傾向が出ています。不具合の出方は予測できませんが、メジャーアップデートをすれば何がしかの不具合が出ることが、ここから読み取れます。
スマートフォンは多機能ですから、人により使い方はさまざまです。アプリは最低限しか利用しておらず、主にメールと電話を使われている方。カメラアプリを主に使用しており、SNSなどは利用していないという方。ビジネスからプライベートまで、“アプリ依存症”とも言えるぐらいの使用頻度で活用している方など、実に千差万別です。
通信して情報をやりとりするアプリを使用してる方の方が、セキュリティ上の危険度も重要度も高いと思いがちですが、そうではありません。
通信はあまり利用せず電話しか使っていない場合でも、悪意を持つ人にとっては、スマートフォンの中にある個人情報がターゲットですから、通信環境があれば悪用されてしまう可能性があるからです。
限定的な使い方をしているからといって、バージョンアップをしなくていい理由にはなりません。
新しいOSが公開されたとき、「アップデートして問題は無いだろうか?」といった疑問を持ったら、まずネットを検索してみてはいかがでしょうか。「OS名 バージョン名 不具合」などで検索をかけることで、何人もの「人柱」が発信している情報を始めとしたさまざまな事例が出てきますので、以下を参考にアップデート可否判断をしてただければと思います。
・新バージョンになったことによる致命的な動作不具合が出ていないか
・あなたがよく使うアプリで不具合が出ていないか
・あなたがよく使う機能や操作などで不具合が出ていないか
・その他、あなたが困ると思う不具合が出ていないか
せっかくOSを新しくしたのに使い勝手が悪くなり、悲しい思いをしないためにも、上記を参考に安全なOSバージョンアップを行っていただければと思います。
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